特別なことは何もいらない「ほったらかし投資術」

本来投資を行おうと思った場合、株の値動きを見て下がっているときに買い上がったら売って利益を出します。

何事でもそうですが、この時に必要なスキルは経験で培われたり、直観などのセンスがものを言うため未経験者が始めたくても始められない大きな障害となっています。

更に投資はお金が絡んでいるので失敗したときのハードルも高く感じていしまいます。
経験、お金、そして取引にかける時間も必要な投資は初心者には難しい様に思いますが実は方法次第で誰でも簡単に結果を出すことができるのです。

投資初心者は知らない「ほったらかし投資」

株投資家はパソコンの前に張り付き一瞬のタイミングで利益を確定するデイトレーダーのようなイメージがあるかもしれません。
もちろんこのようなステレオタイプの投資家もいますが、実はほとんどの人は本業を持ち合間を縫って株投資を行っています。趣味と勉強を兼ねていることもあり生活費などとは別のお金で安全に投資しています。

そのような人達の中には日々投資に追われないで本業に集中するために「ほったらかしの投資」をしている人がおり、この「ほったらかしの投資」こそが投資未経験者にとって最も適した方法なのですが残念ながらあまり知られていません。

「ほったらかし投資」は貯金のように資産をファンドに預け、プロに運用してもらう方法でファンド選びさえ間違わなければ着実に資産を増やすことができます。

本来投資に必要な技術

本来投資というのは企業の株価の動きによって売り買いをし、その差額が利益となります。経験者にとっても買い時、売り時を見定めるのは難しく素人投資家は損失を出している方が多いともいわれています。

株投資で成功するためには株購入時に安値で購入する必要があります。
株が安値というのは青田買いのような成長しそうな企業の株を購入するイメージですが、他にもその企業の不祥事や決算時に株価が下がるケースもあり、そのタイミングで株を購入し安定してきたところで売却します。

これは簡単そうに言っていますが経験者でも難しく、これ以上下がらないと思っていたら更に下がって長期間上がらないため損失を出し売却する事や、株価が伸びてきているので購入したらその後はあまり伸びなかったりと見極めは一筋縄ではいきません。

投資初心者には失敗する恐怖が経験者以上にあるので、これらの状況を辛抱するのは正直しんどいと思います。
そのため投資で資産を増やしたいが神経を削ってまでやりたくない、勉強している時間がないという人にこそ「ほったらかし投資」ができる投資信託がおすすめなのです。

株投資と投資信託の違い

投資初心者にとって投資信託という言葉はあまり聞きなれないかもしれません。投資の書籍コーナーには必ず投資信託についての本が置いてあるので何となく知っている程度かと思いますので説明しておきます。

投資信託というのは個人投資家から資産を集め、専門家に株や債券などの金融資産を運用してもらう投資法です。
個人で株投資を行う際との違いはいくつかありますが、最大の違いは自分で運用するか専門家に任せるかという点です。

個人で株投資を行うとまず証券会社の口座に資金を入金します。その後購入したい企業の株を口数単位で購入し分配金を得たり、株価が上がったら売却して利益を出していきます。
投資信託の場合は証券会社の口座に入金するところまでは同じですが、投資信託を購入という形でお金を預けます。その投資信託の価格が上がれば資産が増えるようになっておりその間私たちは売買などは全く関与しません。

投資信託のファンドは様々なタイプがあり、テーマ投信のようなジャンルを絞ったものもありますが優秀なファンドは業界を絞らずリスクをなるべく減らすような工夫をしており、個人で株投資を行うよりも安定して運用ができます。

なぜほったらかしで利益が出るのか

投資を行うことでリスクはあるものの資産を築くことができるというのはわかりますが「ほったらかし投資術」を使うことでそこまでの資産を築くことができるのでしょうか。

「ほったらかし投資術」は専門家が行う投資信託に投資することとお伝えしましたが優秀な投資信託は世界の経済成長を利用してファンドの価値を伸ばしていく戦略をとっています。

優秀なファンドは業界を絞らないとお伝えしましたが株式を購入する国も多岐にわたるため全世界の株式を保有しているファンドも少なくありません。専門家が投資家から集めた莫大な資金で運用するからこそ世界各国の株式が購入できます。世界の株価は日本と比べて成長を続けているので資産を増やすことができるのです。

企業の株式には実は特徴があり景気により増減が激しい企業もあれば不況時にこそ安定している企業もあります。
たくさんの国の株式があるため、ある一か所の国が不景気でも大きなダメージにはなりません。一時的に株価が停滞してしまう事もありますが長い期間ではプラスになっているというのがこの「ほったらかし投資術」のポイントです。

「ほったらかし投資術」の投資信託選び

「ほったらかし投資術」ではどの投資信託を選ぶかが最大の問題となってきます。

投資信託の最大のメリットはたくさんの投資家から多くの資産を集め、様々な株式を購入することでリスク・リターンを管理できる事にあります。
ここで間違った投資信託を購入してしまうと手数料の割に資産が増えず、最悪の場合、損失しか出さないものを選んでしまいます。

そのようにならないために注意すべきポイントをお伝えします。

①テーマや業界を売りにした投資信託を選んではいけない

投資信託には「アクティブファンド」と呼ばれるものと「インデックスファンド」の2種類があります。
「アクティブファンド」は専門家がセレクトした企業の株式を運用しているファンドで「インデックスファンド」は日経225のような株価指数(インデックス)を元に作ったファンドになります。

専門家がセレクトした投資信託の方がよく思えますが、ある業界をまとめて「AI投信」や、「5G投信」という魅力的なテーマで見せてくるファンドがあり、一見成長が期待できそうですが投資信託の基本から考えるとあまりお勧めは出来ません。

投資信託の特徴は個人では買えない膨大な株式を保有することでリスクを分散できることにあります。ですが、これらはテーマを絞ってしまう事でリスクが集中してしまいその業界が低迷した場合全滅してしまう恐れがあるのです。

逆に「インデックスファンド」では日経225やアメリカのS&P500などのインデックスに沿っているのでリスク分散する事ができ、経済が成長することに伴い資産を増やすことができます。

②継続して成長しているインデックスを選ぶ

一言で「インデックスファンド」といってもいろいろあり、株価指数（インデックス）も例えば日経225であったりJASDAQ、アメリカにはNYダウ平均株価、S&P500などがあります。

インデックスファンドであればある程度リスク分散は出来ますが、そのインデックス自体が成長しなくては意味がありません。
この時注目するべきポイントはその国のマーケットが継続的に成長できているかというところです。アメリカは現在でも人口が増え続け、世界的企業も多いうえ新しいサービスも日々誕生しています。これらは株価指数にはっきりと反映しておりダウ平均株価もS&P500もこの25年で大きく成長しています。

逆に私たちの国、日本は最近は持ち直している感じがありますが全体の期間でみると低迷しています。この持ち直し自体もアベノミクスやオリンピックへの期待感などの要因があるためどこまで続くかわかりません。
それに比べヨーロッパなどの先進国は順調に経済が成長しているため日経225などの日本だけのインデックスファンドはあまりお勧めできません。

②資本金は分割して投資する

投資信託を購入するときに最大の難関は資金を投入するタイミングです。

株価は常に増減しており様々な要因で値動きします。この要因は突然やってくるのでいくら投資経験があっても1か月先ですら読むことが困難で、資金を入れた後すぐに株価が下落することも多々あります。

投資初心者にとっては初めての投資でタイミングを見図る事は難しいと思いますし、投資をすでにしている人でもベストなタイミングで投資できるのは運によるのです。
特に投資初心者にありがちなのが「今上がっているので投資を始めよう！」と始めるパターンなのですが、上がってた要因が一時的なものである場合、高く買ってしまいマイナス続きになってしまうのです。

資金を追加するタイミングは経験者でもわからないので初心者が全資金を一括で投資するのはリスクが高すぎます。
そのため、最も安全な方法は資金を分割して投資する方法です。この方法は投資資金を5～10回分に分け一定のタイミングで投資していくやり方で値動きは関係なく入金していきます。

分割して投資するメリットは投資信託の購入額が平均化することにあります。
もし一括で購入してしまい、そこが高値だった場合は一時的ですが資産が減ってしまう事になります。ですが分割で購入していくと高値の時にも購入しますがもし後に株価が下がった場合にも新たに購入する選択肢が残っているため安くも購入できるのです。そのため高値で買って損をする心配は減ります。

「ほったらかし投資」をはじめる前に

投資は確かにリスクのある行動ですが、正しい知識や考え方をもって行えば決してギャンブルのようなものではありません。

一攫千金を狙うのではなく時間をかけ世界の経済成長を味方に資産を伸ばしていく事が成功への道となっているので、ここで紹介した方法を用い是非「ほったらかし投資術」にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
「つみたてNISA」や「Wealth Navi」はこのような投資法を推薦しているのでこれから始めようと思っている人や、長期投資をしていこうという人にはお勧めです。

はやく投資を行えばそれだけ有利になるのでこの機会に挑戦してみましょう。