【貯金から投資へ】少額積立で投資を身近に

最近「貯金から投資へ」という言葉を耳にするようになっていますが投資というものはあまり身近な存在ではないという人もまだまだ多いように感じます。

これまで年功序列、終身雇用が基本の世の中で生活をしてきて、企業年金と退職金が出ればそこそこの暮らしができていました。

このような環境においては自分の資産を自分で作らなくてはいけないと思う人は少なくて当然です。
ですが、今それが前時代の考え方になってきていると感じている人もいるでしょう。

20代、30代は定年まで今の会社にいる確率はかなり低くなってきているのが現状です。副業が解禁された会社もあり、お給料以外にもお金を作る環境は広まりつつあります。

また、少子高齢化は進み現役世代に支えてもらうだけでは老後の生活ができるかわかりません。

私たちはできるだけ早い段階で資産を自分で作る習慣を身につけなくてはいけない時代に生きています。

お金に対する悩みを少しでも解消するために資産投資によって少しずつお金を増やしていく方法があり、「貯金から投資へ」というのはこれに当たります。

投資をすることに抵抗がある人もいると思いますが、長期投資していけば貯金しているよりも多くの資産を作ることができるので今回は「貯金を投資に変える習慣」を紹介します。

投資とは何か 基本の考え方

まず、あなたは貯金に対してどう取り組んでいるでしょうか。

毎月のお給料の中から少しずつ貯めていき子供の教育費や、急な出費があった時、老後の蓄えの為に貯金をしている人も多くいます。

このグラフでもどの世帯も6割近く貯蓄があることが分かります。

貯蓄というのはあくまで “蓄え” であり、すぐに使うことのないお金になります。
ほとんどの人は銀行に預け定期預金を組んでいたりすると思いいます。

定期預金は10年スパンなどで組んだりするので銀行からの金利も多くもらえます。

ですが、ここ数年物価の上昇は肌で感じるほどわかると思います。
実は世界共通で年間2%の物価上昇率が理想的としており、ここ日本でもこの2%を目標に日本銀行がお金の量や金利をコントロールしています。

日本の物価上昇

このグラフでも1980年からだいぶ物価は上昇したことが分かります。

1980年代はバブル景気の為物価の上昇は2%をはるかに超えています。
そして1990年からの失われた20年に入りかなり緩やかな物価上昇になっており、この20年以降は2%以下に納まっています。

では世界の物価上昇はどうなっているでしょうか

日本は1990年以降物価ほぼ変わっていませんが、ほかの国の物価指数は向上していることが分かります。

この物価上昇はその国の経済バロメーターとなるほど重要なものです。
日本と他の国を比べるとその差は一目瞭然でしょう。失われた20年の間に世界経済は順調に成長できていたことが分かります。

ここ最近は日本経済が少し持ち直してきたことで物価上昇を感じることもありますが、実はこれが世界のスタンダードなのです。

そして日本経済が停滞している間に世界の企業に投資していたらどうなっていたでしょうか。
おそらくですが日本の物価上昇を超えて資産を築くことができていたはずです。

貯金→投資 どう世界に投資するか

日本に比べ他の国は経済成長をしていることが分かったところで、どうすればその成長を利用できるでしょうか。

投資というと企業の株を買い、高くなったところで売るイメージを持っている人が多いと思います。

これ自体は間違っていませんが、それだとその企業が失速し、経済全体は成長しているという状況にはチャンスを逃してしまいます。

ではどうすれば国全体や、世界経済に投資でいるのでしょうか。

資産投資は株だけでなく多くの選択肢があり、その中でも投資信託は個人の投資家から資金を預かり、その膨大な金額で株や金融商品を運用していく方法です。

投資信託にもジャンルを絞ったりしたものもありますが、基本的に全世界、先進国など広い地域をカバーして成長を目指いています。

更に投資信託のメリットは一度投資をすれば後はファンドが運用をしてくれるので自分でアクションを起こさなくて良いという点です。

「eMAXIS 全世界株式インデックス」

このグラフは全世界を対象にした投資信託の10年間の基準価格チャートです。
基準価格というのはその投資信託の値段のようなもになります。

下がっているタイミングもありますが10年間でかなり上昇している事が分かります。

2010年の7月には9,720円だったものが2015年には倍以上の20,000円になり、その後下がるも28,245円まで上昇しています。10年ほどで投資信託の価値は3倍になりました。

日本で生活し、日本の経済に身を置いている私たちにすればこの上昇は出来すぎていると感じるかもしれません。

ですが、失われた20年以降も世界は成長していた事を考えるとこの投資信託の上昇は実はとても現実的なのです。
実際にアメリカのここ10年間の株価指数はこのようになっています。

2007年にリーマンショックがあったためスタートが低い数値になってはいるものの右肩上がりで上がっています。

気が付いたと思いますが先ほどの投資信託のグラフとアメリカの経済チャートのグラフはほぼ同じような上がり方をしています。
つまり、投資信託の運用が特別うまくいっていたわけではなく経済成長に合わせて上がっていただけなのです。

日本におり、投資に関心を待たなければこの事実に気づかずチャンスを逃してしまうのです。

“貯金”→”投資”への変換方法

では、実際に投資をしていくとなると資産のどれだけを投資すればよいのでしょうか。

先ほどのグラフだけ見れば全財産投資できれば理想に思うかもしれませんが、株価は常に変動しています。

2007年に起こったリーマンショックを覚えている人も多いと思いますが、この時アメリカの株価チャートは-56%と大幅ダウンしています。

投資信託の価格と株価チャートはほぼリンクしていたため、もし全財産投資していたら資産を半分失ってしまったでしょう。

上のグラフではその後に元の水準を大幅に上回っていますが、短期間のうちに資産が半分になったら気持ちに余裕はありません。

ここでポイントとなるのは大切なお金まで投資しないということです。

貯金から投資へといわれるとすべてを投資へ回さなくてはいけないように聞こえますがそんなことはありません。

必要な生活費、趣味のお金以外で貯金していたとしたら貯金の半分は投資に回し少額の投資を始めてみようといったものが「貯金から投資へ」の意味になります。

貯金というのは過剰金です。
その一部で投資を行えばもしその金額が多少減ってしまってもダメージは少なく、上昇すれば資産となります。

もし先ほどの投資信託で毎月1万円の投資ができていた場合、元本は1年で12万円溜まるので10年で120万円になります。
基準額も上昇しているため仮に2.5倍になってたと仮定しても300万円まで増えています。
なんと貯めた額よりも増えた額の方が多くなっているのです。

このように過剰金を貯金と投資に分け運用することでもしっかり資産を作っていけるのです。

最近は少額投資がしやすい環境も整ってきており非課税制度の「つみたてNISA」や証券会社は毎月の自動積立ができる仕組みができています。

これらは以前に紹介もしているので確認してみてください。

いつから投資は始めたらいいのか

投資を始めたいと思っている人に話を聞くとほとんどの人から損をするのが怖いということを聞きます。

投資なので価格が変動し結果、損をすることもありますが長期間運用していれば利益を得ています。
早くやればそれだけ時間を味方にできます。

損が怖いという場合も先ほどの貯金の一部を投資していく方法を用いれば、たとえいくらか損をしてもダメージは少ないですし、投資によって資産が変動していく感じがつかめてくると思います。

  • ①日本だけではなく全世界への投資を意識する
  • ②貯金の一部を投資に回し少しずつ積み立てていく
  • ③長期間運用によって資産を増やしていく

この3点を意識することで利益を出せる投資を可能にできます。

特に②、③は時間がかかる事なの今からでも始めることがおすすめです。
感じがつかめてきてら投資額を増やしていっても良いと思うので最初は本当に一部を投資していくでOKです。

自分のお金を自分で作れるようになれば、将来に対する不安も少しは軽減できると思いますので是非今からでも投資を始めてみましょう。

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