初めての資産運用は誰しもが不安だと思います。
お金に対して不安な気持ちはあっても、まず何をしていいかわからずに悶々とした時間を過ごしている人もいるのではないでしょうか?
終身雇用も今後はどうなるかわからないですし、年金や退職金もどんどん減ってきています。さらには政府も貯蓄から投資へというスローガンを掲げ、自分のお金は自分で作る時代へと変わってきている中で私たちにできる事は何でしょうか。
貯蓄から投資へという改革により投資はより身近なものになり、ハードルも以前より低くなっています。「NISA」と「つみたてNISA」の登場は投資初心者をにとって絶対知っておくべきものになるので今回はこの二つの特徴とあなたがどちらを始めるべきかを考えていきます。
「NISA」と「つみたてNISA」の共通の特徴
まずは「NISA」と「つみたてNISA」の共通の特徴としてどちらも非課税制度です。通常株取引の売買によって出た利益に対し約20%の税金がかかります。
ですがこの二つの制度を利用して得た利益は非課税となるためそのままの額で受け取ることができます。
- <通常>50000円(利益)−10000円(税金)=40000円(収益)
- <NISA>50000円(利益)−0円(課税なし)=50000円(収益)
このように額が大きくなればなるほど税金で引かれてしまう金額は大きくなってしまいますし、利益を出しても税金が発生すると聞くと初めて資産運用しようと考えている人にとっては更に億劫となってしまいます。
この制度はこれから資産運用を始めようと考えている人には絶対に知っておいてほしい制度であると同時に、すでに資産運用をしている人でもおすすめなのです。
投資家にはとても有効な「NISA」と「つみたてNISA」ですが注意点として同時に利用することができずどちらか片方を選び運用していかなくてはなりません。
また、その年上限まで投資できない場合でも次の年への繰り越しはできず、各年間で決まった額のみを投資できる制度となります。
では今からこの二つの特徴について紹介していきます。
「NISA」の特徴
「NISA」は金融庁により2014年から始まった非課税制度です。
期間は5年間で年間120万円まで投資可能なため、合計で600万円まで非課税で投資を行うことができます。
「NISA」の投資対象は口座を開いた証券会社が取り扱っている様々な金融商品となるため、株でも投資信託でも好みのものに投資することができます。
「つみたてNISA」の特徴
「つみたてNISA」は同じく金融庁により2018年から始まった非課税の制度です。「NISA」との違いは金額が年間40万円までと大幅に低くなっていることと、期間が20年間とかなり長く設定されています。つまり最大で800万円まで非課税で投資することができます。
「つみたてNISA」は一年で投資できる金額が少ない分大型の株を購入することはできません。購入できるのは金融庁が定めた一定の基準を満たした投資信託とETFのみとなっています。この基準は簡単に説明すると「販売手数料が無料、信託報酬が割安、長期保有で評価額を上げていく長期投資に向いている商品」となります。
初めての投資にはどちらを選ぶべきか
この二つの制度には同じ非課税投資という価値はあっても大きく性格の異なるタイプなので投資経験のない初心者にとってわかりずらいと思います。
もしあなたがこれから投資を始めていこうというと思っているのであれば私は「つみたてNISA」の方をお勧めします。
理由は少額投資のため貯金感覚で行うことができるからです。
年間40万までということは1月に約3万3000円ずつ投資していくことが理想的ですが、もちろんこの金額より低くても問題ありません。
毎月1万円程度投資をしていき資産運用とはどんなものなのかを体感しながら投資に慣れていきましょう。
更に低コスト、安定成長の優良ファンドをいきなり初心者が選ぶのは難しいため、それらを厳選してある「つみたてNISA」は投資初心者にとって始めやすい環境が整っています。
「NISA」の場合は金額も大きく、選べる金融商品も幅広いため株投資経験者に向いており、短期間にまとまって金額を用意できる人に限られてきます。
現役世代は生活費だけでなく、教育費や住宅ローンもあるため時間をかけて少額ずつ投資していくべきです。
これから資産運用を始めていく人へ
資産投資をするうえで「NISA」と「つみたてNISA」だけがすべてではありませんが、金融庁の政策だけあって個人投資家にはとても魅力的な制度となっています。
かなりの優遇なのですが実は制度の終了年が決められており、「NISA」は2023年まで、「つみたてNISA」は2037年までとなっているのでもし興味があれば早く始めたほうがより時間を味方につけることができます。
世界のスタンダードな投資法の「長期・積立・分散」を行いながら資産を築いていくために一歩目を「つみたてNISA」で始めてみてはいかがでしょうか。
コメント
[…] 「NISA」と「つみたてNISA」について […]