私たちの生活においてなくてならないのが「お金」です。
お金をたくさん持っていることでより多くの経験や良質な物を得る事ができるようになるのですが、皆さんは「お金がたくさん持っている」と聞いてどれくらいからお金がたくさんあると考えていますか?
私たちに生きる21世紀の日本ではだいたいのモノの値段は決まっています。
近所のスーパーマーケットに行けば同じ商品であればどこも同じような価格で売られており、あるお店だけ極端に安いなんてことはないはずです。
ですが、今のこの価格というのは昔から同じ価格で売られていたわけではなく時間をかけて今の価格に落ち着いてきました。
物の価格の変動を「インフレ」「デフレ」という言葉で聞いた事があると思いますが、これらはただモノの価格だけではなくは私たちの生活に大きくかかわっており、特にインフレは若い世代が備えなければいけないリスクの一つです。
インフレが進む社会において私たちは資産運用が必ず必要になります。
物価の値段が上がる「インフレ」
まず、インフレとはなぜ起こるのか?について説明します。
インフレは様々な原因で起こりますが、代表的なものは企業の人件費高騰からおこります。
人件費の高騰は
- ①人を多く雇う
- ②より良い人材を確保する
- ③従業員の給与を上げる
などで高騰しますが、これらすべては企業のパフォーマンスを上げる事につながります。
そのためより良いサービスが提供できるようになるので料金を上げる事が出来ます。
価格のインフレには経済の成長と大きな関わりがあるから経済全体から見れば全く悪い事ではないよ。
インフレがが起こす効果とは?
日本では物価上昇はネガティブな印象のワードかもしれません。
ですが、それは私たち一般の消費者にとってであり、経済的に見ればむしろその方が健全です。世界では物価の上昇は当たり前で年間2%上昇していくのが理想とされています。
現に日本でも達成は出来ていませんがこの年間2%を目標にしています。
例えばもし、年間2%のインフレが起こる状況になったら私たちの生活にどのような変化があるのでしょうか?
物自体の値段が上がる
まずは一番わかりやすいモノ自体の価格が変わります。
年間2%上昇すれば今年10,000円が来年には10,200円になっているというイメージです。
皆さんもこれまでの生活で色々なものが値上げになり、その度にニュースで取り上げられたりしているのでよくご存じだと思います。
現在の日本は失われた30年ともいわれモノの価格が下がるデフレ経済が続いていますが、高度経済成長期~バブル経済までの日本では常にインフレを起こしていました。
最も凄い時で年間50%ものインフレが続いていたともいわれています。
もし今の日本でそんなことが起きればみんなパニックになってしまいますが、当時の日本ではそれに伴いお給料も大幅に上がりました。
お給料が増える
高度経済成長期~バブル期までの日本はモノの物価が上昇し続け、それに合わせてお給料も増え続ける時代でした。
失われた30年に生きる今の私たちにとって物価上昇に伴いお給料が上がる経験はあまり馴染みがないかもしれませんが、以前の日本は物価上昇=お給料上昇という感じでした。
1970年(昭和45年)の初任給は大学卒で40,000円くらいといわれています。現在大学卒の初任給は200,000円くらいの人が多いと思いますので今の4分の1にしかなりません。
今でこれなら大問題ですが、当時はこれが当たり前で大きな問題はありませんでした。
その理由こそが物価の違いです。
かつての物価は今よりも安く山手線1区間30円、タクシー初乗り220円程度でした。現在こんな金額で利用できるはずはありませんが、この当時では当たり前の金額だったはずです。
そこから毎年モノの価格が上がり、それに伴ってお給料も上がり続けました。
どれだけ働いてもお給料は増えないという今のような状況はむしろ珍しいといえるでしょう。
1970年いえば2020年の現代から50年前のことです。
50年あればこれだけお金の価値とお給料が変わるかもしれないというのは若い人には衝撃かもしれません。
お金の価値が下がる
1970年は40,000円のお給料があれば何とか生活は出来たはずです。ですが、2020年に40,000円を渡されてもそれだけで生活する事は困難になりました。
50年前と今では同じ金額でもお金の価値が異なります。
50年前は高度経済成長期であったため日本は飛ぶ鳥を落とす勢いで経済が成長していました。このタイミングのインフレ率は年間40~50%ともいわれ、100円のモノが来年には150円になるイメージです。
このインフレ率は歴史的に見ても異常なので今後このようなレベルでは起こらないとは思います。日本はかつてに比べ成長率が鈍くなっているのでお給料も上がりづらい代わりモノの値段も大きく上がる事はありませんでした。
ですが、世界に目を向けてみると新興国といわれる国は大きく成長しており、先進国ですら日本に比べればしっかり成長を続けています。
国内だけで生産から消費まで完結しているモノは大丈夫ですが、問題になってくるのは市場がグローバル化したことです。
現に海外製の商品は調べてみると段々価格が上がってきており、iphoneを例に挙げるとわかりやすいですが新型が出るたび価格が高くなっています。
つまり、同じサービスを受けようと思っても来年にはもっと高いお金が必要になっているという事です。
コツコツとお金を貯めたとしても、それを上回る速度で値上げされれば貯金額は増えているのに価値は減っているという不思議な状況もあり得るのです。
これからのインフレにどう対応していくべきか?
ここまでインフレが起こるとどうなるかを見てきましたが、ただモノが高くなるだけでなくお金の価値自体が変わってしまうという事がわかりました。
現在のグローバル化した世界ではすべて日本で作り販売までしなくてはどこかでインフレの影響を受けてしまいますし、グローバル販売している日本の商品や海外製品はこれからも価格が上がり続けていくでしょう。
これだけを見ればお給料が上がらないのにモノが高くなってしまい、何も買えなくなると思うかもしれません。
ですが、逆に考えれば世界に投資できれば資産を成長させ続けられる可能性が高いという事です。
投資の基本は「長期・分散・積立」で、たとえ今は少しずつしか投資できなくてもずっと積み立てていればいつかは大きな金額になります。
海外ではモノの価格が上がっているとお伝えしましたが株価も同じように成長し続けておりアメリカ株の株価指数「S&P500」は最強の資産ともいわれています。
この「S&P500」に投資を続ければアメリカ経済と同じペースで資産を増やす事が出来ますので、日本でインフレが起こったとしてもそれ以上に資産を増やすことが出来るはずです。
物価が上がってしまう事は一般の消費者にとっては痛い事かもしれませんがこれまでの考え方を変えるチャンスなので見直すことをおすすめします。
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