最近では書店で投資関連の本を見かけることも多くなり、個人で投資を始める人も増えてきました。
個人の投資の仕方は企業の個別株で運用する人や銀行で国債、投資信託を購入する人、ネット証券を利用している人など方法も商品も様々です。
投資商品にはそれぞれで特徴があり100%これが良いということはありませんが、メリット、デメリットを知らずに「将来的に利益がでる」といわれ買ってしまっている人もいるのが現実です。
特に銀行などの窓口で購入している人はあまり選べないまま窓口スタッフのおすすめを購入してしまったりしますが本来なら絶対に内容をチェックすべきだと私は考えています。
投資のチェック項目はかなりたくさんありますが、今回は投資信託を購入するときに必ず目を通してほしい投資先エリアです。
この投資先のエリアを知っていることでファンドの名前を見ただけでだいたいどんなファンドなのかわかるようになるので自分に合わないファンドを選んでしまう事もなくなります。
知らないと危ない投資エリアの違い
まず、投資信託の投資先エリアとは一体何なのかを説明していこうと思います。
投資信託とは投資家はお金だけ出し、後は投資の専門家に運用を任せる方法です。一言に投資信託といっても考え方、資産総額、運用方針によって全くスタイルが異なってくるので投資信託はとても奥が深いものです。
初心者におすすめである反面、下手なファンドを選んでしまうと自分ではどうしようもなくなってしまうので投資信託の運用はファンド選びがすべてといっても過言ではありません。
投資信託でまず初めに分かれるポイントは「アクティブファンド」か「インデックスファンド」かですが、最初に始める投資であればインデックスファンドを選んでほしいです。
そして「インデックスファンド」の中でどんなものを選べばいいのかというポイントで “投資先のエリア” に注目したほしいのです。
投資先のエリアは大きく分けて4か所あり、それぞれで特徴があるので覚えておくとそのファンドの値動きがみえてきます。
投資エリア | 特徴 | 代表企業 |
アメリカ | 世界経済の中心地であり現在も大きな成長をしている | アップル、アマゾン マイクロソフト… |
国内(日本) | 成長力は低いものの、大幅に下がることもない | トヨタ、ソフトバンク 武田製薬… |
先進国 | アメリカを中心にヨーロッパ諸国の経済。安定+アメリカ経済。 | アップル、マイクロソフト ネスレ… |
新興国 | 近年勢いがある反面、値動きはとても激しい。 | アリババ、サムスン 台湾セミコンダクター… |
これから詳しく説明していくのでここでは簡単にまとめましたが、だいたいこのようなイメージでいていただければ大丈夫です。
ファンド選びの際は「〇〇〇〇先進国インデックスファンド」であったり「××××国内株式(TOPIX)」といった名前に投資先エリアが書いてあるのでそこで判断してください
投資信託を選ぶとき値上がりがすごいからという理由で選んでしまうと下がる時も同じように下がるから注意してね。
目標にしているインデックス(ダウ、日経、TOPIX)などはそこまで変わらないからエリアを見るほうが重要!
それぞれのエリアの特徴
今後、投資を始めていく人にはファンド選びで失敗してほしくないので各投資エリアの特徴は重要になってきます。
ファンドにより細かな違いはあってもインデックスファンドなら特徴が全く変わってしまう事はありません。
投資エリア②の国内ファンドは種類が豊富なためアクティブファンドはここの特徴と異なる場合がありますが、インデックスファンドであればここの特徴を参考にしてみてください。
投資エリア① アメリカ(米国)
株式だけではなく経済、文化、流行といったところで大きな影響を持っているアメリカですが、投資の世界では絶大なポジションを持っています。
ニューヨークダウやS&P500当たりが有名な株価指数でインデックスファンドであればこれらを目標にしていることが多いです。
代表的な企業を見てもアップル、アマゾン、フェイスブック、ジョンソン&ジョンソン、マクドナルドなど誰もが知っている世界的企業が集まっていて、ウーバーやテスラなどのベンチャー企業も増えてきています。
そのため、先進国でありながらも成長力もある投資エリアです。
長期投資に向いており、10年以上の投資を目指すのであれば絶対選ぶべきエリアでしょう。
・将来的な成長:☆☆☆☆★
・値動き安定度:☆☆☆★★
・初心者おすすめ度:☆☆☆☆★
投資エリア② 日本(国内)
アジアでは数少ない先進国である日本も投資エリアとして人気があります。
私たちがリアルに感じている経済に投資するので他エリアよりも値動きがわかりやすく、国内株で構成されるのでファンドの種類が豊富にあります。
日経225やTOPIXは聞いたことがあると思いますがインデックスファンドであればこれらが目標の株価指数になります。
代表企業としてはトヨタ、ソフトバンク、ソニー、三菱UFJなどの大手企業がメインになります。これらの企業は安定はしていますが革新的な事業を行うことは少ないため、大幅な上げ下げはありません。
ですが、長期で積み立てていく投資であれば利益はだせますので安定志向の高い投資家に好まれる投資エリアとなっています。
・将来的な成長:☆☆★★★
・値動き安定度:☆☆☆☆★
・初心者おすすめ度:☆☆☆★★
投資エリア③ 先進国
ここからは複数の国によって構成されるのでファンドによって割合は変わってきますがおおよそ特徴は同じです。
先進国というのは北米、ヨーロッパ、アジアの一部で構成されたグループです。アメリカが40~60%を占め、残りを他国で分けることがほとんどで、先ほど紹介したように国内ファンドは充実しているので先進国(日本を除く)といったタイプもあります。
代表的な国はアメリカ、イギリス、フランス、カナダ、ドイツ、スイスといった国々で企業もアメリカが大半を占めますが、イギリスのバーバリーやユニリーバ、フランスのLVMH、ドイツのフォルクスワーゲン、スイスのスウォッチなど伝統的な国際企業が入っています。
アメリカだけのファンドよりも先進国が入る事で値動きが緩やかになります。
・将来的な成長:☆☆☆★★
・値動き安定度:☆☆☆☆★
・初心者おすすめ度:☆☆☆☆☆
投資エリア④ 新興国
新興国はアジアや南米といった今後大きく飛躍していきそうな国にスポットを当てた投資エリアです。
メインとなるのは中国で、韓国、台湾、インド、ブラジルと続いていきます。だいたい中国が30%を占めるファンドが多く、2番目~5番目くらいの国は7%~12%と他ファンドよりも国の偏りは少なめです。
代表企業は中国のアリババ、台湾の台湾セミコンダクター、韓国のサムスンなどで他の企業はあまり馴染みの薄い企業になります。
新興国ファンドの問題点はまだ伝統的なブランドを確立している国や企業が少なく、経済自体も不安定な地域もあるので値動きが激しい事です。
・将来的な成長:☆☆☆☆☆
・値動き安定度:☆★★★★
・初心者おすすめ度:☆☆★★★
結局どのエリアに投資するのがおすすめか?
ここまで投資先のエリアにはどんな違いがあるのかを見てきました。
同じ投資信託でも投資先が異なれば全く性質が違うのでファンド選びの前に違いについて知っているかは大切です。
選び方の基準としてはどれくらいの期間投資を続けたいかによって大きく変わります。国内ファンドや先進国は将来性よりも安定よりなので長期で続けられない人、資産を減らさない事が第一な人には合っていますし、新興国は20年以上投資を続けるならどのエリアよりも伸びる可能性は高いです。
どうしても悩む人は全世界型ファンドというのおすすめで先進国90%、新興国10%で構成されていたりするので検討してみてください。
そして投資に慣れてきたら、各エリアのファンドを独自の割合で購入していくのも投資の面白さだと思うので、これを参考に投資を始めてみると良いと思います。
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