世界最大の経済大国であるアメリカ合衆国ですが、建国からの歴史は浅く1776年7月4日にイギリスからの独立を宣言しました。つまり国としての歴史は250年程度しかないのに世界最大の大国にまで上り詰めたのです。
今の世界ではアメリカなしには機能しないくらいに大きな存在であり、文化や流行、経済の発信地としてここ日本でも計り知れない影響があります。
投資を行う上でもアメリカ経済は世界的なポジションを取っていて投資家にとっては無視できないエリアない国で、日本の投資家もアメリカ株の運用を盛んに行っています。
なぜ、アメリカ経済は世界のトップであり続けるのか。
先進国でありながら今なお大きく成長できているのはなぜなのでしょうか?
先進国の中でのアメリカ経済の存在感
先進国というのは世界的に見て経済力、技術水準の高い国のことで北米、ヨーロッパ諸国、日本、シンガポールなどがそれにあたります。
私たちの国、日本も先進国なので分かりやすいかもしれませんが、先進国の経済成長のスピードは新興国に比べ緩やかです。経済の中核となる大企業やサービスが完成されてしまっているのでそれらを更に大きくする事は難しいからです。
ですが、アメリカ経済は先進国でありながら他の国よりも大きく成長を遂げています。アップルやアマゾン、フェイスブックなどの大手IT関連はほとんどアメリカの企業ですし、ウーバーなどの新しいサービスもアメリカから誕生しています。
このようにアメリカ経済はいま世界で中心になっている企業と新進気鋭のベンチャー企業が一か所に集まっているという先進国では特別なポジションを確立しています。
そのため先進国メインの投資信託でもアメリカのシェアはとても大きく、全世界投資のファンドでも5割以上のシェアを持っていることも珍しくありません。
日本経済とアメリカ経済
世界の中心となっているアメリカ経済は日本に住む私たちにも大きな影響を与えていますし、投資を行っている人には絶対に無視できない存在となっています。
日本の株価は国内の企業のみで構成されていますがグローバル化されたことにより他国の経済とのつながりも大きくなってきました。特にアメリカ経済とは関連が深くアメリカ経済にダメージが出ると必ず日本にも影響が出ます。
1993年を100としたときアメリカのダウ平均と日本の株価はこれほどの差が出来てしまいました。先進国の中でも成長力の鈍い日本と成長力の高いアメリカでは比較するのが厳しいほどですが、今回見てほしいのは2つの線の動き方です。
アメリカ経済と日本経済は上げ下げの動きはほぼ連動しています。2000年初頭に起きたITバブル崩壊のタイミングでアメリカ、日本ともに下がり、同じく2009年のリーマンショックのタイミング時も同じように下落しています。
つまり、アメリカ経済に何か起これば必ず日本の株価にダメージが発生するという事です。
ただ、この2カ国を比べると日本は一度落ちると回復に時間がかかる一方で、アメリカは落ちきると即座に回復に転じます。ここの差はアメリカでは株主を大切にする傾向が強く、基本的に株価は上がるものという認識があるからです。
アメリカ産業はどう変わった?
リーマンショック以降も急速に復活を遂げられるアメリカ経済ですが、先ほどのグラフで日本とはビジネスの感覚が異なるのかもしれません。
アメリカ経済の強みの一つに新しいサービスを生み出す力が挙げられます。今アメリカの大企業として思いつく企業、グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンのと「GAFA」はご存じだと思いますがこの4社は規模に比べ歴史はまだ浅い企業たちなのです。
1990年~2016年までのダウ平均の上位銘柄企業はこの25年間で大きく変化しています。1990年ではまだITは発達しておらず、今世界を圧巻しているGAFAなどという言葉はありませんでした。
IBMはコンピュータ関連、エクソンモービルはエネルギー、GEは電子機器とそれぞれ現代でも通用する事業を展開しており、IBMは90年から低迷期を迎えてしまうため後退しましたが、あとの2社の順位が下がっているのは後退したからではなく他の企業が急速に成長したためです。
日本ではトヨタ自動車、三菱グループなどは長年上位を占めており、ここまで上位のランキングが入れ替えになってしまう事は珍しいでしょう。
新しい事業を作り出し、それを世界のトップになるほど発展させる力はアメリカ経済の最大の強みと言えます。
世界の中でアメリカ製品を全く使わない人はかなり少数になるよ。
スマホなんてiPhoneはアップル(米)、アンドロイドもグーグル(米)だからその凄さがわかりやすいね!
アメリカに投資をするなら?
投資を考えている人であればアメリカ経済は投資先としてはとても魅力的で価値の高いエリアです。先進国でありながら今なお人口は増え続け、経済も大きく発展していく事が予想されます。
日本よりも企業は株主を大切にする考え方が強いため配当も増えやすい傾向にあり、投資家にとっては投資しやすい環境です。
ここ日本でもアメリカ経済に投資できる環境が出来ており、「eMAXIS SLIM 米国株式(s&P500)」は楽天証券の人気ファンドランキングでも1位を取るほどの人気です。
日本の経済では不安な人はアメリカ経済の視野に入れて投資を行ってみてはいかがでしょうか?
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