投資を行ううえのリスクとして切っても切り離せないのが株価暴落です。
個別株を運用している場合は、その企業の業績や不祥事などでの暴落もあり、それらはリサーチ次第で回避できるかもしれませんが突然起こる世界恐慌のようなものは運用の仕方でどうにかできるものではありません。
世界的な株価暴落はだいたい10年スパンで起こっており、これからを長期投資を行っていく人には避けては通れませんが、いざその時にどういうスタンスを取ればいいのか考えておくと株価暴落をうまく乗り切ることができます。
過去のアメリカの株価チャートから学べる事は
株価暴落は貿易問題や紛争、新型ウイルスの発生など色々なことが元となって、それらが連鎖して経済に悪影響を与えることで起こります。
ここではアメリカ株を中心に紹介しているのでアメリカのS&P500で見てみると、この100年でアメリカの株価は約200倍以上に増えていることが分かります。
そして、これだけ長い歴史の中で株価は右肩上がりに成長しているのです。〇のついているところで株価暴落が起こっているのですが、このグラフからは20年~30年の長期投資をしていた人はそれを乗り越えられた可能性が高いという事です。
100年に一度クラスの暴落として有名なITバブル崩壊やリーマンショックですが、最新のものが新型コロナウイルスによるコロナショックになり、影響はそれらに匹敵すると感じています。
2007年に起きたリーマンショック発生当時、確かにインパクトはかなり大きく日株価を伝えるニュースが放送されていました。
ですが、この100年チャートを見るとその後アメリカ経済は大きな成長を遂げていることがわかります。
つまり、長い目で見て投資をしていく事で不況を乗り越えることができるのです。
タピオカと株価の意外な関係?
投資家の間では株価に対するジンクスのようなものがいくつかあり、一見関係なさそうなものが株価と関係しているのでは?というものもあります。
中でもカルト的に注目されているのが「タピオカが流行ると不況になる」というものです。
タピオカの流行と株価暴落に直接的な関係はなさそうですが、何故か見事なまでに株価暴落のタイミングとリンクしているのです。ちなみにタピオカがブームなったのはこれまで3回で、1回目は1992年、2回目は2008年、3回目は2019年です。
1回目の時はバブル崩壊のタイミングで、2回目はリーマンショック、3回目にはコロナウイルスのショックが起こっており偶然かもしれませんが株価暴落と一致しています。
このような科学的には証明できないジンクスのようなものを「アノマリー」といい、投資においてもこの「アノマリー」は多々存在しています。
すでに投資をしている人も、これから投資を考えている人もタピオカが流行りだしたら要警戒です。
不況時に強い投資商品はあるのか
株投資を始め、株価の暴落によって改めて株投資の怖さを知った投資家もたくさんいます。
株価は上がる時は緩やかに時間をかけ上がっていきますが、下がる時は一瞬のうちに下がります。
そのため、後に上がる確率が高くても心配になり手放してしまう投資家もいるおり、数年後に後悔をする人が後を絶ちません。
資産運用をうまくこなすコツとして複数の金融商品に分散するというテクニックがあります。先ほど「株投資の」と書いたのはそれが理由です。
投資といえば株というイメージが強いかもしれませんが、お金を使って何かを得る事が投資と考えると実に様々な投資が存在しています。本を買って知識を得ることだって投資です。
投資対象の金融商品はたくさんあり株投資の他に不動産投資、債券、金も金融商品はその代表例で、銀行の貯金でさえも利息が付くので投資と言えます。
ここで知っておいてほしいのはこれらの金融商品はそれぞれリスクが異なるという事です。
例えば株投資ですが、これらは株価の変動によって価格が変化します。平常時や好景気の時は良いのですが不況時にリスクを被ります。このような時に国債や金に投資していたらどうなっているでしょうか?
国債とは国の借金のようなもので、特徴として国が約束してお金を返すシステムなので株投資よりも安定した金融商品になります。
不況時には国は景気回復に努めるため様々な政策をする必要がありそのため国はお金が必要になり、そのため国債のニーズが出てきます。投資家も不安定な株から国債へのシフトを行う事が多いです。
一方、金は商品投資になります。金は実際にモノがあり有限のため金額が決まってきます。
モノがあるという事の強みは物価の上昇に強いという事です。国債の場合は国が〇%増でお返ししますというシステムなので物価がそれ以上に上がってしまった場合カバーできませんが金の場合はモノのためその物価が適応されるます。
そして、これらのリスクは株式のリスクと全く異なるので不況時に影響を受けにくく、投資の上級者は必ず自身の投資ポートフォリオにこれらを積み込んでいます。
投資するとき、どの商品にどれだけ投資しているかを示すポートフォリオに株式以外の金融商品が入っている投資信託はリスク分散を考えた商品といえるでしょう。
リスク分散を考えた投資法
これから投資を始める人にとって増やすこと最優先でリスク分散まで気が回らないかもしれません。ですが、リスク分散は問題が起こってから行動するのでは遅いのです。
投資になれてきた人は自分で最適なポートフォリオを作り運用している人もいますが正直めんどくさいのが本音です。
リスク分散では国債や金などを組み込んだ投資信託への投資がおすすめなのですが、ここで私がおすすめしたいのが「Wealth Navi」による投資です。
「Wealth Navi」はロボアドバイザーと呼ばれる新しい投資法なのですが、普通の投資信託にはない面白い機能を持っています。「Wealth Navi」を始めると最初いくつかの質問をされ、そこの答えによってあなたに合った運用リスク度が自動で作られ、それを元に運用を行うことができます。
もともと長期運用を目指している投資なので不況になる事も見越してあり、リスク度が最大でも金や債券、不動産への投資もしっかりしています。
また、自動で作られたリスク度も自分の意志で変更する事ができるので「Wealth Navi」へ投資してみるのも面白いでしょう。
ピンチをチャンスと考える
投資を行っている人だけでなく、普通に生活していてもネガティブなイメージがある不況ですが、うまく利用する事で大きなリターンを出している人がいるのも事実です。
すべての商売に当てはまりますが「安く仕入れ、高く売る」が基本です。つまり株価が暴落している=安くなっている状態なのでこのタイミングで仕入れられれば将来利益を手に入れられる確率は高くなります。
この方法を実践しているのが投資の神様であるウォーレン・バフェット氏です。
バフェット氏が運営するバークシャー・ハサウェイのファンド方針は「相場より安い株を買い、相場を超えたら売る」というシンプルなものです。
このいたってシンプルな方針でバフェット氏は投資の神様と呼ばれるようになり、バークシャー・ハサウェイも並みのファンドではありえないリターンをたたき出しています。
この方法の良いところは理論的にシンプルなので私たちでもマネができる事です。
好景気のタイミングは株価相場が分かりづらいですが、不況時にはすべての株が相場以下になります。
もしこの時に投資できる資金をもっていればむしろチャンスといえるかもしれません。
最安値より分割購入の方がおすすめ
「安く仕入れ、高く売る」が基本の投資ですが、これは意識しすぎると逆に買い時を逃してしまう危険もあります。
先ほどの100年チャートでは谷間になっているところがはっきりとわかるのでピンポイントで買いなんて簡単に感じますが、実際にリアルタイムで投資をしているとどこで最安値なのかというのは正直わかりません。
実際、最安値の時も日々株価は変動しているので狙いすぎると買いのタイミングを見失います。
そのためスポット買いを行う場合でも分割購入がおすすめです。
もし資金を4分割程にすることができれば買い増しした後で更に下がってしまったとしてもあと3回買い増しが可能なり、その後回復した場合も資金を残して次回のチャンスに回すことができます。
結果、一括で購入した人よりも安く購入できているケースが多いのです。
資産が減ってしまった時に慌てないメンタルになるために
一生懸命働いたお金で投資を行い、それが不景気により損失を出したら誰だって切なくなるでしょう。
このような時に重要なのは投資を行うなら不況のタイミングは必ず来ることを覚悟し、その時ピンチにならないようにしておくことが大切です。
やはり絶対に意識してほしいのは投資はあくまで過剰金で行う事です。貯金から投資へという言葉が広まっていますが私は貯金と投資は別物だと考えています。
貯金というのはつみたて投資シミュレーションでもお伝えしましたが、急な出費に対応するためのお金です。
これは普段の生活費とは別にもし病気や転職、引っ越しなどの有事の際に使うお金なので投資に回すべきお金ではありません。
このお金があるからこそ投資しているお金は生活とは切り離されたお金として考えられるのです。
不況時の時こそ冷静になり、過去の経験から株価はいつか戻るので焦って売ってしまわないようにして資産を築いていきましょう!
コメント
[…] このようなポートフォリオを組んだ時のメリットは不況時に金や不動産、債券は株式に比べ下がりにくいので全体の値動きの波が小さくなり、安定した運用ができる事です。不況時の運用については《不況時の投資はどう乗り越えればいいのか》にも載せていますのでご確認下さい。 […]