現在、投資に興味がある人が増えてきています。投資は副業のように特別なことをしなくてもパソコンやスマホがあれば始めることができ、資産形成の為に投資を始める制度も整ってきました。
投資信託はファンドの持っている株の上昇により評価額が増えていきます。この上昇により資産が増えていく仕組みはわかりやすいですが、他にも分配金でも利益を生まれていることはご存じでしょうか。
分配金は評価額とはまた別で入ってくるので投資初心者には正直イメージが湧きずらいと思います。
ですが、この分配金の仕組みについて知らないまま投資信託を始めてしまうと最終的な収益に大きな差が出てしまうのです。
せっかく始めた投資で損をしないためには分配金をどうすべきでしょうか。
そもそも分配金とは何か
分配金とは簡単に説明すると投資信託の収益から投資家に還元するお金のことです。
分配金はその投資信託により扱いが異なり、決算時に支払われることが多いのですが毎月支払いや無分配といった投資信託もあります。実はこの分配金の支払い方はその投資信託の方向性が見える重要な要素となっています。
例えば分配金を毎月支払いする投資信託の場合は、運用は続けるが毎月目に見える成果が欲しい投資家に好まれます。一見毎月リターンが確約されている優良投資信託に見えますが、実はこのような頻繁に分配金を支払う投資信託はあまりお勧めできません。
投資信託の分配金というのはファンドが運用で出た利益を投資家に分配しているものというイメージがあり、初めての投資を行う人には毎月利益が出るのは運用が素晴らしいファンドだからと思いがちです。
ですが、実際に投資を行うと毎月利益が出るなんてことは絶対ありません。
この毎月分配というのは「ファンドの運用で出た利益」からではなく「投資家から集めた元本」から分配しているケースがあり、せっかく投資するため専門家に預けたのに分配金の名を借りて切り崩されているだけという投資信託もあるのです。
このような投資信託を選ばないためにどのポイントを押さえていけばよいのでしょうか?
投資信託の分配金あり、なしの特徴
分配金は投資信託の運用で得る利息のようなものですが、選んだ投資信託によって支払い方が異なってきます。
分配金を多く支払うファンドと全く分配しないファンドでは同じ投資信託という括りでも運用の方針はだいぶ異なります。それぞれに特徴がありメリットもデメリットもあるので自分に合った方を選ぶのが良いと思います。
分配金ありの投資信託
メリット
- 定期的に利益を直接手にできる
- 投資信託を解約しなくても利益を得られる
- 投資することに対し安心感がでる。
デメリット
- 分配金を出した分ファンド値段が下がる
- 無分配のファンドに比べ複利(再投資)の利益を得られない
分配金なしの投資信託
メリット
- 運用で得た利益を再投資できる(複利効果)
- 最終的な利益がプラスになりやすい
デメリット
- 投資期間中は1銭も手元に入ってこない
- ファンドの運用が失敗すると損失は大きい
- 一見メリットが分かりにくい
このようにどちらの方が絶対に良いというわけではなく両者に良さはあります。
分配金ありは始めての投資では決算のタイミングで一定額が入ってくるのは非常に安心感があります。分配金なしもうまく運用をしてファンド内で利益を出してくれるのです。
投資に経験者が分配金なしを選ぶ理由
投資信託で利益を出している投資経験者は分配金の欄を必ずチェックしています。分配金の扱い方で自分の運用法に合ったファンドかが分かるからです。
そして投資信託に詳しい人ほど分配金なしの投資信託を選んでいます。
この最大の理由は複利効果です。
複利効果というのは投資することで得た利益を再投資する事で更に利益を得ることで、複利についてはあのアインシュタイン博士も「人類最大の発明は複利だ」と言っているほどのものなのですが初めての投資では複利効果まで考える余裕はないかもしれません。
ですので複利を考えず投資信託を選んでしまうとせっかく投資を始めたのに効果的に資産を増やすことは出来ません。
こちらは複利効果を意識した投資としなかった場合の差を表したものになります。
最初はあまり大きな差がないのですが資産が増えるほどに複利効果が表れてきており、最終的には1.5倍以上の差がついてしまうのです。
投資を行う際は投資した元本が何%増えるのか?という考え方が基本です。それに付随して分配金などのオプションがあると考えてください。
もし分配金ありで元本から切り崩している投資信託だった場合、オプションは充実していても基本である元本が減ってしまっているので全く意味がありません。
そのためこれから投資信託を始めようと考えている人には是非 “分配金なし” or “再投資型”の投資信託をおすすめします。
分配金を踏まえた投資信託の選び方
分配金ありの投資信託のすべてが悪いわけではないのですが、投資信託に詳しい人のほとんどが分配金なしの投資信託をおすすめしています。
分配金があることで利益を自動で手にできるように感じますが、投資における利益は必ず株価に影響しており、これを無視してどんな場合でも短期間で分配金を出すファンドはハイリスク・ローリターンの投資になってしまうでしょう。
始めて投資信託を始める人には「つみたてNISA」で手数料や分配金にも配慮したファンドを用意しているので確認してみて下さい。
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